保育士の通信講座ランキングを見る

保育士試験の実技対策

実技試験は筆記試験に比べると合格しやすいと言われていますが、筆記試験の様にテキストの内容を覚えるだけで合格できるという訳でもないので、それなりの対策は必要になります。

ここでは保育士試験の実技対策を私が合格した時の体験談を踏まえて解説していきます。

実技試験の内容

音楽表現に関する技術

課題曲2曲を、ピアノ,ギター(アコースティック),アコーディオンのいずれかで弾きながら歌います。(歌うのは1番のみです。)

https://shikakunobenkyo.com/hoiku/wp-content/uploads/2020/04/女キャラ4(普通).png

なみっち

課 題曲は、受験する年の1月上旬に発表される「受験申請の手引き」でご確認ください。

試験会場に楽譜は用意されていますが、自分の声域に合わせての移調や、弾きやすくアレンジするなど、自分の楽譜を持ち込んで構いません。ただし、楽譜にドレミを書き込むことはNGですので、注意しましょう。

楽譜は、台紙に貼って立てやすくするなど、工夫をしておくと良いです。

「受験申請の手引き」には、“前奏・後奏を付けてもよい。”となっていますが、歌い始めの音程をとるために、前奏をつけましょう。

幼児に歌を歌って聴かせることのポイントは、『幼児が歌を聴いて楽しめるように』です。

保育士自身の素直な声で、周りに子ども達がいることをイメージしながら、弾き歌いをします。

求められる力
  • 歌の技術:正確な音程で、歌詞がはっきりと聞き取れるか(レベルの高い歌声や美しさを求められているわけではありません)
  • 伴奏技術:リズムを正確に、和音がずれていないか。できるだけ途中で止まらないように
  • 総合評価:豊かな表現ができているか。曲のイメージが捉えられているか。速さや強弱が適切かどうか

造形表現に関する技術

日常の保育の場面や行事、季節を意識した保育などを、絵画で表現します。

悲しいことに、絵のテーマ(課題)は当日になるまでわかりません。

試験時間は45分間で、A4サイズの用紙に、縦横19cmの枠があります。枠内で書けるように練習してください。

試験中に机の上に置けるものは、鉛筆(またはシャープペン),色鉛筆(24色まで),消しゴム,携帯用鉛筆削りのみです。

鉛筆削りの使用は、試験監督員の許可が必要です。試験中に芯が折れて慌てない様に、良く使う色を多めに持参する事をお勧めします。

求められる力
  • 保育士として必要な造形表現(情景及び人物等を豊かにイメージした描写や色使いなど)ができること

事前の準備として、例えば、“1歳児はスプーンを使い、4歳児は箸を使う。”といった、子どもの年齢と活動の関連性を知っておく必要があります。

また、子どもの感情がそれぞれ異なり、表情も違うという、豊かな表情の付け方を練習しておきましょう。

言語表現に関する技術

4つの課題の中から1つのお話を選択し、3歳児が理解できる内容・速さで、3分程度でお話ができるようにします。

子ども20人に見立てた椅子等が前方に置いてあり、3分間は退出できません。

3歳児は、言葉の吸収力が高まる時期で、話し言葉の基礎ができる時期です。知的好奇心や関心が高まって、自我がはっきりするため、言葉を交わす心地よさを体験することは大きな意味があります。

3分間のお話を、子どもが集中して聴けるように、言葉のくりかえしや、擬音,歌のフレーズを有効的に使い、セリフとナレーションをバランス良く組み込むなど、話し方に工夫をしましょう。

保育士として必要な基本的な声の出し方、表現上の技術、幼児に対する話し方(子ども達を楽しませるお話)ができるかどうかが、試験では評価されます。

自分自身が楽しんで生き生きと話せることが重要です。

  • 声の出し方:子ども20人に話すほどの大きさで話す。小さすぎると聞き取りにくく、大きすぎると話を聞く意欲が薄れてしまいます。不自然にならない程度に、口をしっかり開けて動かし、聞き取りやすい発音を心掛けましょう。
  • 表現上の技術:声まねやアニメのような作り声は避け、自分自身の自然な声で話すことが大切です。変化をつけたいときは、声のトーンで表現しましょう。
  • 幼児に対して:覚えた文章が棒読みにならないように、子ども達に語り掛けるように柔らかく優しい話し方を心掛けましょう。また、一点だけを見つめず、まんべんなく目線を配るようにして下さい。

実技の合格基準

音楽・造形・言語の3分野のうち2分野を選択し、1分野50点満点中30点以上が合格となります。

合格通知には点数のみ記載されていますが、残念ながら、どこが減点のポイントなのかは知ることができません。

実技の合格率

実施年受験者数合格者数合格率
2018年
2017年
2016年
2015年9,569人8,528人89.1%
2014年8,611人7,636人88.7%
2013年7,038人6,287人89.3%
2012年7,673人6,607人86.1%
2011年6,083人5,155人84.7%
2010年4,345人3,683人84.8%
2009年4,233人3,464人81.8%
2008年3,887人3,004人77.3%
2007年7,442人5,462人73.4%
2006年4,733人3,699人78.2%
2005年5,010人4,019人80.2%

[参考]雇用均等・児童家庭局保育課調べ ※全科目免除者を除く

実技試験の合格率は、平均して約83%です。(実技試験の合格率は、2019年1月3日現在で2015年度試験までしか発表されていません)

「保育士確保プラン」が公表され、保育士試験が年2回実施となったことや、受験のための学習費用の支援、福祉系国家資格保持者に対する科目試験一部免除などによって、受験者数も増加しており、合格率も高くなっています。

筆記試験合格の厳しさに比べて、実技試験は合格しやすいと言えます。

音楽表現の勉強法

歌のポイント

歌声 ピアノの音量に負けないように、腹式呼吸を意識して、響きのある歌声で歌うことが大事です。

表情 表情豊かに、笑顔で楽しそうに歌うことを心掛けましょう。

姿勢 猫背にならにように、背筋をしっかり伸ばすことを意識しましょう。イスに浅く腰掛けて、肩の力を抜くと良いです。

伴奏のポイント

バランス 歌と伴奏の音量のバランスが大切です。

リズム  楽譜にあるリズムを守り、自分が子どもの頃に覚えた曲のイメージで弾かないように気を付けましょう。

楽譜を良く確認して、正しいリズムで弾けるように注意しましょう。

姿勢 試験官のいる場所は、グランドピアノの向こう側であったり、受験者の真後ろに立たれたりなど、試験会場によって異なりますので、どこから見られても良いように、姿勢を正すようにしましょう。

参考記事 保育士「音楽表現」の試験対策!課題曲の楽譜選びから練習のポイント

造形表現の勉強法

試験では、画用紙よりも薄い『ケント紙』を使用します。コピー用紙と似ていますので、A4サイズのコピー用紙に19cm四方の枠を取って、繰り返し、描く練習しましょう。

過去の問題では、散歩・けんか・お昼寝・お遊戯会の練習中など『保育の一場面』のテーマが出題されています。

一日の流れを考えてテーマを決めて練習しましょう。

実際に保育士が子ども達と接する場面を想像して表現する力が必要となります。

  • 人物 大人と子どもの区別がつくように描けているか
  • 手足の角度から、動きの表現はできているか
  • 喜怒哀楽の顔の表情を表現できているか
  • 保育士が関わっているように描けているか

道具 保育室内であれば、子ども達が遊ぶおもちゃ・絵本・ピアノなど、屋外であれば、滑り台・ブランコ・鉄棒・お砂場セット・三輪車・なわとびなどを、一つ一つ描けるようにしておきましょう。

環境 保育室内の窓や壁に貼られた絵、屋外の空や雲、樹木など、背景の特徴も考えながら描けるようにしましょう。

参考記事 保育士「造形表現」試験対策!どんなテーマでも対応できる技術を習得

言語表現の勉強法

お話を選ぶ

課題4つから1つを選びます。登場人物が少ないお話の方が、練習しやすいでしょう。

原稿を作る

同じタイトルの絵本を2,3冊用意してから、3分間になるように原稿を作ります。お話の要点(山場となる部分)を削らないように注意しましょう。

擬音や歌を取り入れると効果的です。

お話の練習をする

明るくはっきりと話すことを心掛けます。

声の強弱、速さ、高さを調整し、リズム、明暗、速さの変化を加えましょう。

ただし、セリフの声の高さや言い回しが大げさにならないように注意しましょう。

試験を想定した総合的練習

子ども5,6人が座っている距離や幅を想定して、目線の配り方を考えます。

鏡を見ながら話したり、練習の様子を録画したりして、客観的反省点を見つけましょう。

参考記事 保育士「言語表現」の試験対策!練習の進め方・合格のポイント

まとめ

保育士試験に合格された方の学習時間は、4~8カ月という回答が多いようです。

日常の中で、学習にどれくらいの時間を遣うことが出来るかは、専業主婦の方、子育て中の方、お勤めされている方など様々ですから、ご自分にあったペースで無理なく集中して、一発合格を目指して頑張りましょう!

関連記事